今回は最近、導入したトルコン太郎(ATFチェンジャー)を紹介します。
ATF(オートマチックトランスミッションフルード)はオートマの作動油で、そのATFを交換する機械がATFチェンジャーです。
なんでATFチェンジャーを紹介するの?結構持っている工場は多いでしょ?と思った方も多いと思います。
津軽オートサービスでも、以前からATFチェンジャーは持っていました。
ですが、ATF交換後のリスクを考え、走行距離の多い車両や汚れのある車両には交換をおすすめしていませんでした。
【ATF交換のリスク】
AT内は走行を重ねると汚れが溜まっていきます。大抵はオイルパン下部に堆積していくのですが、ATFを交換すると新油の洗浄作用により汚れがATFと一緒に循環し、油路やオイルクーラーなどに詰まり、不具合が起きる可能性があります。
また、AT内には動力を伝達するクラッチが何枚もあります。そのクラッチが異常磨耗する不具合が発生することがあります。ですが、異常磨耗したクラッチの磨耗粉がATFに混ざるとATFの摩擦性能が高くなり、クラッチが磨耗し滑る状態でも不具合が表に出ない場合があります。
この状態でATFを交換すると、ATFを交換した後に滑る(回転数だけ上がって加速しない状態)不具合が表に出てくるので、「ATFを交換したから故障した」ということになりかねません。
これらのリスクを考えると、すすんで交換をおすすめ出来ない状態にありました。
ですが、これらのリスクを回避する質の高いATF交換を提供できる準備ができたので、今回、記事にしました!
それでは、ATF交換の手順を追って、紹介します。
試験車は当社で使用しているマックスです。
走行距離は17万キロオーバー!
私が高校生くらいのときから使っています。
①走行試乗を行い、セレクトショックや変速ショック、滑りなどが無いかを点検します。
ややセレクトショックがあるのと、減速時に4速からシフトダウンするときに「ドコッ」となるときがあります。
②ATF量、汚れ具合、色を確認します。
ATF量は良好ですが、結構黒くなっています。
③コンタミチェックを行います。
ATF内のコンタミ(磨耗粉)を専用の点検器具で点検します。
点検したフィルターがやや黒くなっています。
このフィルターの汚れ具合でAT内の異常磨耗・損傷がわかります。
この点検でAT内の異常磨耗がある場合は、ATF交換を実施すると、不具合が表に出る可能性が高いため、ATFの交換を見送ります。
また、この点検を行うことで今後、ATの修理の可能性が高いことがわかるため、色々な提案を行う事ができます。ATのオーバーホール、リビルトへの交換、代替などなど・・・
今回は、交換可能ということで作業を実施します。
④ATオイルクーラーホースを取り外し、トルコン太郎を接続
AT~オイルクーラー~トルコン太郎~AT といった感じにATとオイルクーラーの間にトルコン太郎を割り込ませる形となります。
マックスの場合はエンジンルームから接続していますが、リフトアップする車両が多いです。
また、オイルクーラーがAT一体となっている車両はこれからご紹介する交換が出来ません。
アタッチメントを自作して交換することも可能なので、対応できるようにしたいと思っています。
⑤エンジンを始動する
エンジンを始動すると、トルコン太郎のクリーナーモニターでミッション内のATFが見れます。
使用するATFはアイシンの「AFW+」です。
⑥交換するATF量を設定し、圧送交換スタート
設定量は5リットルにしました。(社用車だからケチった?!)
スタートすると、トルコン太郎に流れてくるATFを廃油タンクに回収します。
古いATFを回収しながら、そのかわりに新しいATFをミッションに送っているイメージです。
この交換方法は一般的に「圧送式交換」と言われています。
古いATFと新しいATFが混ざらないため、交換率が高いです。
規定量(今回は5リットル)になるまで自動で交換してくれます。
⑦交換後、クリーニングモードに移行
圧送式交換が終了すると、クリーニングモードに入ります。
トルコン太郎がATFの油路に割り込んでいるので、このクリーナーモニターのフィルターで汚れをキャッチしています。
このまま数十分、ATFを循環させてクリーニングします。
これにより、洗い流された汚れによる詰まりなどを防止します。
ここで終了してもよいのですが、まだATFは綺麗じゃないので・・・
⑧もう一度、圧送交換
トルコン太郎はAT内を循環しているATFの状態が見れるので、このような事も可能なんです。
また、詰まりが発生するとクリーナーモニターに流れる量も減るので、異常を発見しやすい利点があります。
フィルターが見えるくらい綺麗になりました。
合計10リットルでほぼATFは入れ替わっているのがわかるとおもいます。
⑨ATF量を調整し、完了
このようにATFの交換を実施します。
ATF交換が出来ない車両はATFが汚れている・長期間交換していない車両ではなく、AT内で異常磨耗・損傷が発生している車両です。
コンタミチェックによるAT内の異常磨耗の点検の実施。
トルコン太郎という高性能ATFチェンジャー。
異物混入トラブルの発生を防ぐ、知識と技術。
愛車のコンディション維持に津軽オートサービスのATF交換を是非、ご利用ください。
ATF交換は燃費を良くしたり、変速ショックなどの不具合を改善するために行うのではなく、定期的な交換による性能維持が大きな目的です。3~4万キロごとの交換をおすすめします。
※ATFの油種も現在、検討中で、お客様のニーズにあった油種を選定中です。ワコーズなどのATFを考えていますが、新しい商品のうわさもあるので、もうしばらくお待ちください!
トルコン太郎による圧送式交換紹介→トルコン太郎(ATFチェンジャー)を導入しました
取り扱いATFの紹介→ATFのご案内
新商品ATF・CVTF「ワコーズプレミアムスペック」→ATF・CVTF 新商品のご案内
ATF(オートマチックトランスミッションフルード)はオートマの作動油で、そのATFを交換する機械がATFチェンジャーです。
なんでATFチェンジャーを紹介するの?結構持っている工場は多いでしょ?と思った方も多いと思います。
津軽オートサービスでも、以前からATFチェンジャーは持っていました。
ですが、ATF交換後のリスクを考え、走行距離の多い車両や汚れのある車両には交換をおすすめしていませんでした。
【ATF交換のリスク】
AT内は走行を重ねると汚れが溜まっていきます。大抵はオイルパン下部に堆積していくのですが、ATFを交換すると新油の洗浄作用により汚れがATFと一緒に循環し、油路やオイルクーラーなどに詰まり、不具合が起きる可能性があります。
また、AT内には動力を伝達するクラッチが何枚もあります。そのクラッチが異常磨耗する不具合が発生することがあります。ですが、異常磨耗したクラッチの磨耗粉がATFに混ざるとATFの摩擦性能が高くなり、クラッチが磨耗し滑る状態でも不具合が表に出ない場合があります。
この状態でATFを交換すると、ATFを交換した後に滑る(回転数だけ上がって加速しない状態)不具合が表に出てくるので、「ATFを交換したから故障した」ということになりかねません。
これらのリスクを考えると、すすんで交換をおすすめ出来ない状態にありました。
ですが、これらのリスクを回避する質の高いATF交換を提供できる準備ができたので、今回、記事にしました!
それでは、ATF交換の手順を追って、紹介します。
試験車は当社で使用しているマックスです。
走行距離は17万キロオーバー!
私が高校生くらいのときから使っています。
①走行試乗を行い、セレクトショックや変速ショック、滑りなどが無いかを点検します。
ややセレクトショックがあるのと、減速時に4速からシフトダウンするときに「ドコッ」となるときがあります。
②ATF量、汚れ具合、色を確認します。
ATF量は良好ですが、結構黒くなっています。
③コンタミチェックを行います。
ATF内のコンタミ(磨耗粉)を専用の点検器具で点検します。
点検したフィルターがやや黒くなっています。
このフィルターの汚れ具合でAT内の異常磨耗・損傷がわかります。
この点検でAT内の異常磨耗がある場合は、ATF交換を実施すると、不具合が表に出る可能性が高いため、ATFの交換を見送ります。
また、この点検を行うことで今後、ATの修理の可能性が高いことがわかるため、色々な提案を行う事ができます。ATのオーバーホール、リビルトへの交換、代替などなど・・・
今回は、交換可能ということで作業を実施します。
④ATオイルクーラーホースを取り外し、トルコン太郎を接続
AT~オイルクーラー~トルコン太郎~AT といった感じにATとオイルクーラーの間にトルコン太郎を割り込ませる形となります。
マックスの場合はエンジンルームから接続していますが、リフトアップする車両が多いです。
また、オイルクーラーがAT一体となっている車両はこれからご紹介する交換が出来ません。
アタッチメントを自作して交換することも可能なので、対応できるようにしたいと思っています。
⑤エンジンを始動する
エンジンを始動すると、トルコン太郎のクリーナーモニターでミッション内のATFが見れます。
使用するATFはアイシンの「AFW+」です。
⑥交換するATF量を設定し、圧送交換スタート
設定量は5リットルにしました。(社用車だからケチった?!)
スタートすると、トルコン太郎に流れてくるATFを廃油タンクに回収します。
古いATFを回収しながら、そのかわりに新しいATFをミッションに送っているイメージです。
この交換方法は一般的に「圧送式交換」と言われています。
古いATFと新しいATFが混ざらないため、交換率が高いです。
規定量(今回は5リットル)になるまで自動で交換してくれます。
⑦交換後、クリーニングモードに移行
圧送式交換が終了すると、クリーニングモードに入ります。
トルコン太郎がATFの油路に割り込んでいるので、このクリーナーモニターのフィルターで汚れをキャッチしています。
このまま数十分、ATFを循環させてクリーニングします。
これにより、洗い流された汚れによる詰まりなどを防止します。
ここで終了してもよいのですが、まだATFは綺麗じゃないので・・・
⑧もう一度、圧送交換
トルコン太郎はAT内を循環しているATFの状態が見れるので、このような事も可能なんです。
また、詰まりが発生するとクリーナーモニターに流れる量も減るので、異常を発見しやすい利点があります。
フィルターが見えるくらい綺麗になりました。
合計10リットルでほぼATFは入れ替わっているのがわかるとおもいます。
⑨ATF量を調整し、完了
このようにATFの交換を実施します。
ATF交換が出来ない車両はATFが汚れている・長期間交換していない車両ではなく、AT内で異常磨耗・損傷が発生している車両です。
コンタミチェックによるAT内の異常磨耗の点検の実施。
トルコン太郎という高性能ATFチェンジャー。
異物混入トラブルの発生を防ぐ、知識と技術。
愛車のコンディション維持に津軽オートサービスのATF交換を是非、ご利用ください。
ATF交換は燃費を良くしたり、変速ショックなどの不具合を改善するために行うのではなく、定期的な交換による性能維持が大きな目的です。3~4万キロごとの交換をおすすめします。
※ATFの油種も現在、検討中で、お客様のニーズにあった油種を選定中です。ワコーズなどのATFを考えていますが、新しい商品のうわさもあるので、もうしばらくお待ちください!
トルコン太郎による圧送式交換紹介→トルコン太郎(ATFチェンジャー)を導入しました
取り扱いATFの紹介→ATFのご案内
新商品ATF・CVTF「ワコーズプレミアムスペック」→ATF・CVTF 新商品のご案内
コメント